このコラムでは、BtoBの営業戦略について詳しく解説する。営業戦術・販売戦略・マーケティング戦略との違い、フレームワークを使った立て方手順と立案の具体例、戦略シートのテンプレート、競合分析・クロージングシナリオ分析など戦略立案に必要な7つの分析、デジタル活用などの最新トレンド、戦略立案の成功事例などを具体的に解説する。
営業戦略とは
営業戦略(英語:Sales Strategy)とは、自社の営業リソース(人や時間、資金など)を効率よく活用し、効果的な売り方で売上目標の達成とシェア向上を実現する方策のことだ。自社の強みが活きるターゲットをターゲティングし、価格戦略・差別化戦略とも連動しながら効果的に売る方法を具体化し、売上目標を達成するための戦略が営業戦略である。
営業戦略の範囲としては、一般的には、「新規見込み客の獲得」から「見込み客の育成」、「案件作り、商談作り」、そして「クロージングと顧客維持」までを策定範囲とすることが多い。この中でも、特にクロージングについては、営業戦略上、売上という目的に近い部分であるため最も重要であると言える。
なお、BtoBの営業については、下記のコラムで、流れ・手法と最新トレンド、きつい理由と対処のコツなどを解説している。
営業戦術との違い
営業戦術とは、具体的な営業の手法やツール・手段のことをいう。BtoBでは、主に下記のような営業戦術がある。営業戦術は、大きく分けるとデジタル活用とリアル活用に分類できる。
- 電話営業
- 訪問営業、飛込営業
- チラシやDM
- 展示会
- リアルセミナー
- WEBサイト
- オンラインセミナー
- メールマガジン
このため、営業戦略の中に営業戦術が位置づく。営業戦術は予算・人といったリソースを使うため、そのリソースを効率よくどう活用すればいいのか?を考える必要があり、それが営業戦略である。
販売戦略との違い
営業戦略も販売戦略も、「売上目標の達成やシェア向上」という戦略目的は同じである。そのため、言葉の意味としては違いはないと考えて良いだろう。ただし、営業戦略はどちらかというと「客先に売りに行く」という攻めの営業方針の意味合いが、販売戦略よりも強いという印象がある。
マーケティング戦略との違い
営業戦略の目的は「売上目標の達成やシェア向上」である。新規顧客を開拓し自社商品を売ることや、既存顧客を維持し優良顧客化することが営業戦略の目的だ。
これに対してマーケティング戦略は、営業戦略から見れば上位戦略にあたり、その目的は「新しい価値を作ること」や「新しい市場を作ること」にある。ターゲットの個別のニーズ(課題や悩み)や時代の流れ・トレンド、そして業界課題、社会課題をリサーチ・分析し、どのような商品やサービスをどのくらいの価格で、どのように市場投下し、どう営業してくか?を設計するのがマーケティング戦略である。
マーケティング戦略 | 営業戦略 | |
階層 | 営業戦略を含む戦略 | マーケティング戦略の一部 |
目的 | 新しい価値を作る 新しい市場を作る |
売ること・売上 |
策定担当者 | マーケティング部門 | 営業部門 |
業務範囲 | ターゲティング、差別化、価格戦略、商品戦略、営業戦略、ニーズ調査など | 新規見込み獲得、見込み育成、クロージング、顧客維持など |
BtoBマーケティングの戦略立案の方法や各施策の解説については、下記のコラムを参考にしていただきたい。
営業戦略を立案する「作戦・戦術・計画フレームワーク」とは?
では、営業戦略を立案するフレームワークについて解説する。3C分析やSWOT分析など、既存のフレームワークも役立つが、ここでは、「作戦・戦術・計画フレームワーク」をご紹介する。
そもそも、戦略とは「今ある自分が持っている力(リソース)をうまく活用して、やりたいことを実現する方策」である。つまり、やりたいこととは目的であるため、「目的を達成する自分にできる最も効率の良い方策」を考えることが戦略立案だ。
営業戦略の目的は「売上目標の達成やシェア向上」であるため、営業戦略の立案は「売上目標を達成するために、あなた(御社)にできる最も効率の良い方策を考えること」となる。
こう考えると、「それなら電話営業の効率を改善すればいいのでは?」と考えてしまいがちだが実はそうではない。電話営業は営業戦略から見れば「1つの手段(営業戦術の1つ)」でしかないため、電話営業にこだわる必要はないのである。
このように、営業戦略と営業戦術には階層構造が存在する。その階層構造に着目したフレームワークが「作戦・戦術・計画フレームワーク」である。
弊社では、上記図のように、営業戦略を「作戦・戦術・計画」に分解しており、「作戦・戦術・計画」フレームワークと呼称している。このフレームワークを活用していくことで、営業戦略、つまり、「売上目標を達成するために、あなた(御社)にできる最も効率の良い方策」を考えることができる。
それでは、「作戦・戦術・計画」フレームワークを活用した営業戦略の立案手順について、解説する。具体性を持たせるために、BtoBマーケティングコンサルティング事業を展開している弊社(株式会社ALUHA)を例にしながら戦略立案の手順をご紹介する。まずは、事前準備・分析から始めよう。
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営業戦略の立案に必要な7つの分析
営業戦略を立てる際には、事前の分析が非常に重要である。ここでは、戦略立案の前にやっておくべき7つの分析について解説する。
分析分類 | 主な担当者 | 7つの事前分析 |
自社分析 | 営業部門 マーケティング部門 |
1:USP分析 2:クロージングシナリオ分析 3:リソース分析 |
外部分析 | マーケティング部門 |
4:市場動向・トレンドの分析 5:競合分析 |
顧客分析 | 営業部門 |
6:顧客の購買行動の分析 7:顧客の課題を分析 |
自社の差別化のポイント「USP」の分析
USPとは、自社の強みや特徴、差別化のポイントのことだ。USP分析は、自社の独自技術・独自ノウハウの明確化すること、そして、既存顧客に満足度調査を行うことで分析することができる。USPを把握しておくことで、営業戦略の戦術を具体化する際に非常に役立つ。チラシやDM、電話営業、WEBサイトのコンテンツ作りなどを検討する際に、「何を訴求すべきか?」が明確になり、戦略の具体化に役立つのだ。
例えば、弊社の場合は、下記のようなUSPがあると自社の顧客満足度調査から判明している。
- 弊社と取引して解決できた課題は何ですか?
- 弊社に改善してほしい点、もっと期待したい点は何ですか?
- 戦略立案だけでなく伴走型で営業戦略・マーケティング戦略を支援してくれる
- デジタル活用に強い
- BtoBに特化してBtoBの商材特性・顧客特性を理解している
- さまざまなBtoB商材の経験があり理解が早い
以上のことから、弊社の営業戦略では、「BtoBに特化したデジタルに強いマーケティングコンサル、営業コンサル会社」として訴求することが良いことがわかる。あなたも、既存顧客に満足度調査を行い、自社のUSPが何なのか?を客観的に把握してみよう。その先に、営業戦略で訴求すべきポイントはどこにあるのか?の答えがあるはずだ。
クロージングシナリオ分析
クロージングシナリオ分析とは、過去にクロージング(受注)できた成功例があれば、そのクロージングのシナリオを分析し把握することだ。クロージングシナリオを分析できれば、「どうすればクロージングできるのか?」の具体策を検討する際に非常に役立つ。
例えば、弊社の場合は、過去の受注経験から下記のようなクロージングシナリオパターンが多いことが判明している。
- 自社のWEBサイトで資料請求のコンバージョンを獲得し見込み獲得
- オンラインセミナーで成功事例を紹介
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- 無料の個別相談会を複数回実施してコンサル計画案・見積もりを提案
- 受注(クロージング)
このようなクロージングシナリオパターンを受注顧客ごとに分析し、「シナリオの共通点(勝ちパターン)」を見つけよう。例えば、全てのクロージングシナリオでは、必ず「個別相談会を複数回実行している」ということが判明すれば、個別相談会のチラシを作成するときは、「複数回実行可能」と掲載しておけば良いのだ。こうすることで、戦略の具体性・確実性が向上し、営業戦略立案に役立つのである。
あなたも、過去のクロージングシナリオを分析してみよう。その先に、勝ちパターンがあり、それを具体的な戦術に落とし込めば、受注率向上につながる可能性がある。
自社のリソースを分析
営業戦略の立案では、自社のリソース(営業人員や時間、スキル・ノウハウなど)を効率よく活用するための戦術選定が必要になる。その際に、自社のリソースを詳細に把握できていなければ選定できない。自社が得意な戦術は何か?経験豊富な戦術は何か?ある業務に精通した人員はいるのか?頼れる外部協力者はいるのか?などを分析し、把握しておく必要がある。
例えば、弊社の場合は、「営業人員がいない」という事情がある(経営戦略的にあえてそうしている)。そのため、弊社のリソース分析は下記のようになる。
- 経営戦略として営業人員は雇用しないため営業人員がいない
- デジタル活用(WEB・メールマーケティング、MA活用など)が得意
- BtoBに特化した営業戦略、マーケティング戦略に詳しい知見・経験がある
- デジタルコンテンツの設計から制作が得意
このような分析結果になると、営業戦略の戦術選定では、「デジタルを活用した営業戦術を展開する」という方針となる。デジタルを使うことでより効率的・効果的な営業が展開できるからだ。
あなたも、自社のリソース(人員やスキルなど)を客観的に分析しておこう。その先に、効率的・効果的な営業展開の具体策があるはずだ。
市場動向・トレンドの分析
営業戦略に大きな影響を与えるのが、今後の市場動向である。どういった商材に注力すべきか?市場では今後どのような課題が発生するか?などを分析し、営業戦略にも反映すると長期的戦略として持続可能となる。調査会社などの市場動向レポートを見ながら分析を進めるとよい。
例えば、弊社の場合、「コロナ禍」「人員不足」「デジタル化」といった日本の社会課題の影響を受け、営業やマーケティングにおけるデジタル活用(デジタルトランスフォーメーション)のトレンドがある。株式会社富士キメラ総研の『2020 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望』によると、DXへの投資において、2019年度は7,912億円、2030年度予測は3兆425億円になると予測している。
こういったトレンドと市場動向から、今後、市場ではどんな課題・ニーズが発生するのか?を予測・分析し、営業戦術へと落とし込んでいくのだ。弊社では自社の独自調査から、デジタルトランスフォーメーションには6つの壁が存在するミズノ ジュニア キッズ ダイワマルエス 軟式ボールJ号 1ダース 12球 野球用品 16JBR120
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競合分析
営業戦略では、必ず考慮しなければならないのが競合の存在だ。そのため競合を知るための競合分析を行うと良い。競合分析は、競合が「どんな市場・顧客を狙っているのか?」「どんな製品を展開しているのか?」「その製品のUSPは何か?」を分析すると良い。競合企業は、ネットで検索して探すことや、お客様から聞き出すことで競合企業をリストアップできる。
競合企業をリストアップできれば、競合分析を行う。競合分析の代表的な手法としては、競合のWEBサイトを分析することが効果的だ。競合のWEBサイトを詳細に分析することで、(1)どんな市場や顧客を狙っているのか?(2)どんなUSPを打ち出しているのか?を把握できる可能性がある。
例えば、弊社では、「ahrefs」という分析ツールを活用して分析している。競合のWEBサイトのURLを入力するだけで、どんなキーワードで集客しているか?をデータで取得できる。このキーワードから、競合が狙っている市場やターゲットを分析することが可能だ。
競合のUSPについては、WEBサイト内で「自社の強み」といったページがあればそこに記載されている内容がUSPである可能性が高い。
こういった分析を行い、下記のような表を作成すると、競合と自社の違いをどう打ち出していくか?を検討する材料になるだろう。下記表は弊社を例として作成したイメージである。
競合名 | キーワード | USP |
***株式会社 | BtoBマーケティング、デジタルマーケティング、WEB制作 | デザイン力、LPの設計力、SNS活用力 |
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あなたも、自社の競合をリストアップしWEBサイトを分析してみよう。そうすれば、自社のUSPを競合別にどう活かすか?が明確になるだろう。「価格で勝てない競合には実績で勝つ」「実績で勝てない競合には価格で勝つ」など、競合別の戦い方が明確になる。こういった分析は、営業戦略のクロージングの段階を具体化する際に非常に役立つ。
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顧客の購買行動の分析
営業戦略の戦術選定に大きな影響を与えるのが顧客の購買行動である。デジタルがない時代はリアルのみであったが、デジタルが普及した昨今では、デジタルも顧客の購買行動に含まれている。そのため、顧客が製品やサービスを購入するときにどういった購買行動をするのか?を分析すると良い。上述したクロージングシナリオ分析をベースに購買行動を明確にすると具体性のある分析が可能だ。
購買行動の分析の例を弊社(株式会社ALUHA)を例にご紹介すると下記のようになる。
認知 | ネット検索でALUHAのWEBサイトを発見。さまざまなコンテンツを読み勉強する |
興味 | ALUHAのWEBサイトを読みコンテンツに興味を持ち、資料請求やセミナー申し込みを行う |
記憶 | ALUHAのメルマガを読んだり、セミナーに継続的に参加しALUHAを記憶し関係を深める |
検討 | ALUHAのコンサル実績やサービス内容を徐々に知る。その上で、社内で課題が発生し、コンサル会社の選定を開始 |
相談 | 具体的な課題や悩みをALUHAに個別相談。コンサル先として検討の余地があるかを判断 |
選定 | ALUHAからコンサル計画、見積もりの提案をうけ、他社も含めて選定。 |
発注 | ALUHAの内容が良ければ正式に発注 |
このように、顧客の購買行動の全容を把握できれば、営業戦略立案の際に「どういうシナリオを組むか?」「各購買行動の段階でどんな戦術が効果的か?」を検討する際に役立つ。
あなたの商材でも必ずこういった購買行動があるはずだ。それをクロージングシナリオ分析の結果をベースに事前に分析しておこう。そうすれば、効果的な営業戦術の展開につなげることができる。
顧客の課題を分析
顧客の課題分析とは、顧客が持っている課題をアンケート調査やヒヤリング調査で把握し分析することを言う。課題を把握することで、「どのような提案を行えば効果的か?」が明確になり、営業戦略の効果を高めることにつながる。
例えば弊社の場合、見込み客に対して継続的なアンケート調査を行なっている。そのデータは、数千件にもなり、そこから顧客の課題を分析してその解決策を営業戦術に落とし込んでいる。
具体例をあげると、下記のような課題を持つ顧客がいた。
これに対して弊社では、下記のようなコンテンツをWEBで公開し、営業戦術の具体策(WEBサイトの集客強化の具体策の1つ)として落とし込んでいる。
このように、顧客の課題を知ることは、さまざまな営業戦術の具体化をする際に役立つ。弊社のようにWEBコンテンツに展開してもよし、ソリューション提案資料に活用してもよし、セミナーのネタにしてもよいのだ。課題を知ることでより効果的かつ具体性のある営業が展開できるようになる。
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それでは、営業戦略の立て方のプロセス・手順について解説する。「作戦・戦術・計画」フレームワークを活用したプロセスで、下記の3段階のプロセスとなる。また弊社はBtoBを得意としているためBtoB企業の営業戦略の立案プロセスとしてご紹介する。
- 戦略を作戦に分解する
- 作戦毎に戦術を選定する
- 戦術の計画を立案し実行する
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「作戦」とは、「営業戦略の目的(KGI・ゴール)を達成するために実現しなければならないこと」である。当然、作戦というからには「使命(KPI)」があり、この使命(KPI)を全て達成することで、戦略の目的も達成される。つまり、「営業戦略は複数の作戦からなる」というわけだ。
では、BtoBの営業戦略の場合、どのような作戦に分解できるだろうか?BtoBの営業は、下記表のように4段階の営業シナリオがあるため、その段階別に作戦を分解することができる。4段階の営業シナリオをベースに、弊社で作戦に分解してみた例が下記の表だ。
4段階シナリオ | 8つの作戦 | KPI・使命 |
見込み客を獲得する | GWSOLAR プールボール2個セット/直径15cm ソーラーライト ホワイト色・電球色スイッチで切替、置物灯、ソーラーフローティング | 自社の製品のことを知ってもらうこと |
興味付け作戦 | 自社製品に興味を持ってもらい見込み客になってもらうこと | |
見込み客を育成する | 信頼性向上作戦 | 自社のことを信頼し頼ってもらうこと |
リサーチ作戦 | お客様の課題・ニーズを知ること | |
購入動機付け作戦 | 自社製品を買おうかどうか検討してもらうこと | |
クロージングする | ソリューション提案作戦 | 実際に売ること・クロージングすること |
顧客維持する | 顧客満足度調査作戦 | 満足度を高めファンになってもらうこと |
課題発見作戦 | 今の課題を把握し次の提案につなげ購入してもらうこと |
8つの作戦に分解できたので、「作戦・戦術・計画」フレームワークに落とし込むと下記図のようになる。
営業戦略を作戦に分解する方法のポイントなどは下記のコラムで詳しく解説している。
2:作戦毎に戦術を選定する
「戦術」とは、「作戦の使命(KPI)を実現する方法論」のこと、つまり営業戦術である。BtoBの場合、戦術選定が限られてしまうが、自社のリソースをうまく活用できる戦術を選ぶことがポイントとなる。さらに、PDCAを回すためには数値による効果の把握も重要であるため、数値化しやすい戦術を選ぶことも重要だ。戦術選定のポイントについては、下記のコラムでも詳しく解説している。
戦術では、下記の3つのことを決める。
- 手段(方法論):どうやってやるかの戦術選定
- 効果指標:使命を達成するための指標は何か?
- 誰がやるか(社内?社外?):担当者は誰が適任か?
営業戦術の手段(方法論)「どうやってやるかの戦術選定」
まず手段(方法論)であるが、作戦の使命(KPI)を達成するためにどのような戦術がよいかを選択する。事前分析を行なっていれば、戦術選定の判断材料があるため、適切な戦術を選定できるはずだ。そのため、事前分析はできる範囲、できるところまで、必ず実施しておこう。
さらに、戦術は大きく2つに分類できる。1つはリアル活用、もう1つはデジタル活用だ。それぞれ一長一短あるため、自社製品の特性に合わせて選定するといい。
リアル活用の戦術は、主に、電話、訪問、印刷物といったリアルの戦術となる。人や印刷物が中心の戦術である。デジタル活用の戦術は、WEBサイト、SNS、メール、MAといったデジタルテクノロジーを活用した戦術だ。デジタルコンテンツが人や印刷物の代わりに営業活動を展開することになる。
当然の話であるが、リアル活用はコスト(特に人件費)が必要になり、かつ、属人化してしまう傾向がある。そのため、リアル活用だけでは効果・効率が低下する。しかし、BtoBの場合はデジタルだけで営業することはできない。そのため、リアルとデジタルを連携させた営業戦略の立案が重要となるだろう。
例えば、弊社の場合だと、コンサルティングというサービスである以上、すべてデジタル活用できない。しかし、USPやリソース分析の結果、デジタル中心の営業戦術が良いことはわかっている。その結果、見込み客を獲得する段階から育成まではできるだけデジタルを、その後のクロージングや顧客維持はリアルを活用するといった方針で営業戦略の戦術を選定すると効率的で効果が出る可能性が高いと言える。さらに、クロージングシナリオ分析では、個別相談が受注に大きな影響を与えていることも事前に分析済みであるため、個別相談を戦術に入れるのは必須だ。
こういった事前分析の結果から、分解した作戦に戦術を当て込んでいくと、下記図のような戦略図が完成する。
上記はあくまで弊社の例であり、デジタル活用を中心とした戦術選定を行なっているが、リアル活用の選定も当然問題はない。電話営業、飛込営業、チラシ、展示会といった戦術を自社のリソース(スキル、ノウハウ)や商材特性に合わせて当てはめていくといい。
営業戦術の効果指標「使命を達成するための指標は何か?」
「効果指標」は、「何をもって作戦の使命(KPI)が達成されたか?」の判断基準である。選定した戦術の効果・成果を数値化し、作戦の使命(KPI)が果たされているのかを確認できるようにしよう。この指標がないと、PDCAサイクルを回すこともできない上に、戦略から見たとき、どの戦術がネックになっているのか?を把握することもできない。
弊社の例を示すと下記図のようになる。
上記では、「作戦で達成すべき指標」を戦術に合わせて具体的なKPIに置き換えている。こうすることでより具体的な数値を追いかけることができ、作戦の使命に具体性が付与される。
営業戦術を誰がやるか
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3:戦術の計画を立案し実行する
計画とは、戦術をいつまでにやるのか?具体的にどう展開するのか?を決めることである。作戦・戦術があっても、そこに時間軸と具体性がなければ戦略とは言えない。まさに絵に描いた餅となるだろう。しかし、この計画立案は本当に難しい。なぜなら戦術に精通したスキルが必須になるからだ。
例えば弊社例で考えてみよう。
上記図のように、営業戦略を8つの作戦に分解し、その作戦ごとにデジタル・リアルをうまく活用しながら、事前分析結果をベースに効果・効率を高めるための戦術を選定している。
選定した戦術の1つに「WEB」があるが、そのWEBを具体的にどうするか?を考えなければならない。WEBであるため、「アクセス数を増やす」「問い合わせを増やす」といった具体的な活動を検討しなければならない。
そうすると、「どんなWEBコンテンツを作ればアクセスが増えるのか?」「そもそも自社のターゲットはどんなキーワードで検索しているのか?」「サイトにどんな導線を設置すれば問い合わせが増えるのか?」といった具体的な内容の検討が必要になる。
このとき、弊社の場合は、自社にてそのノウハウを保有しているため、計画に落とし込み実行することができる。しかし、これが自社でできなければ、戦略立案しても先に進まない。そうなると、戦術を再度選定し直すか、もしくは社員教育するか、できる人間を雇用するか、さらには、外部の協力者を探すかといったことを検討しなければならない。これが計画立案の難しいところだ。
しかし、ここをクリアにしなければ、計画立案はできず、戦術選定して終わりになってしまう。せっかく効率的・効果的な戦術を選べても、実行できなければ意味がない。
戦略立案シートのテンプレートサンプルと戦略策定に活用できる資料
DDR東ドイツ*エアロクラブメンバーピン(実物)
上記のサンプルは弊社のサンプルシートで営業戦略の作戦と戦術、そしてKPIやなすべきことが俯瞰できるようになっている。こういったシートがあると、営業戦術の見直しの検討、効果分析の際に「何を指標にすべきだったか?」などが俯瞰でき、非常に便利である。
サンプルシートについては、「作戦・戦術・計画」フレームワークの概要と合わせて、PDFの資料にまとめてあるので、社内での営業戦略立案にぜひご活用いただければと思う。下記から資料請求が可能であるため、お気軽にお申し込みいただけたら幸いだ。
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それでは、BtoBの営業戦略の成功事例をご紹介しよう。営業戦略の立案は「リソースをうまく活用する」ことが重要で、リアル(人や印刷物など)とデジタル(WEBサイトやメールなど)を連携させて営業戦略として立案すると効果的である。
ここでご紹介する営業戦略の事例は、デジタルで新規見込み客を獲得し、メールなどを活用して見込み客の育成を行い、リアルで受注や商談創出につなげていった営業戦略の事例だ。すべてBtoBの事例でデジタルをうまく活用した営業戦略となっている。弊社にて成功事例のインタビューを行なっているため、そのインタビュー内容から要点のみを抽出してご紹介する。
IT企業:株式会社アシスト様の事例
会社名 | IT企業:株式会社アシスト様 |
営業戦略の概要 |
・自社のWEBサイトを活用して新規見込み客の獲得 ・既存の見込み客に対してはメール配信を行いセミナーやイベントへ誘導 |
背景 | インターネットの普及により、BtoBでもWEBでの情報収集が当たり前になっている。以前は情報収集のために営業が呼ばれていたが、今は情報収集段階では営業に声がかからないことも多い。だからこそ、デジタルも活用した戦略が必須に。 |
得られた主な成果 |
・新規見込み獲得が月100件ペースで安定的に獲得できるようになった ・苦労していたセミナー集客もたった1通のメルマガで70人集客 ・会社からの期待も大きく、新規顧客の20%はWEB経由で発掘するようにと指示 |
詳細 |
CASIO XD-Y4800 高校生モデル 【165】電子辞書
会社名 | 製造業:フジモリ産業株式会社様 |
営業戦略の概要 | ・自社のWEBサイトを活用して新規見込み客の獲得 |
背景 | お客様になっていただけそうな企業の代表電話からアポイントを取りそこから案件化していた。しかし、アポを案件化できるかどうかが『タイミングに左右されること』が問題。お客様が商品を求めているときにアポを取れれば、すぐに具体的な商談に入れる。しかし、そうでない場合は、そのタイミングが来るまで通い続けなければならない。そこで新規見込み獲得の作戦でWEBサイト活用ができないか?を検討。 |
得られた主な成果 |
・毎月1、2件だった問い合わせが月5件程度に増加。 ・すぐに担当者につながり、アポイントも容易になった |
詳細 | 投込み湯沸かし器 小 ショートタイプ SHS-1S 手元スイッチ付 サーモ付 ダイヤル温度調整付 新光電気 投込みヒーター |
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会社名 | キヤノンマーケティングジャパン株式会社様 |
営業戦略の概要 | ・自社のWEBサイトを活用して新規見込み客の獲得 |
背景 | アナスイミニ ANNA SUI mini キッズワンピース バルーン 130 |
得られた主な成果 |
・ほとんどなかった問い合わせが毎日来るようになった ・問い合わせ件数が前年比2.6倍 ・自社ECサイトでの売上が年間20%以上成長 |
詳細 | 成功事例のインタビューを見る |
営業戦略のトレンド・ニュース「営業DX」「デジタルマーケティング」
BtoBの営業戦略においては、コロナの影響、人材不足、働き方改革といった要因から、「デジタル化」、「デジタルマーケティング」の活用が盛んに行われている。営業DX(営業部門のデジタルトランスフォーメーション)も加速し、デジタルという営業戦術を使った営業戦略の立案が活発に行われている。
営業DXについては下記のコラムで、営業DXとは何か、営業DXでやるべき2つの営業変革、営業DXを支援する主なツール、BtoB企業の営業DXの取組事例・成功事例、営業DXのメリットなどについて解説している。
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